第59回   アジアカップ・サッカー顛末記
2011年2月21日  
 
 

 あれから、もう1ヶ月近く経って、あの時の感激も随分冷めてしまいましたが、それでも久しぶりにスポーツで興奮した余韻が未だに残っています。
 私がここまで書けば、このコラムの愛読者の皆さんは、ご明察だと思いますが、“そうです!”。サッカーのアジア・カップの決勝戦です(題目を見ればすぐ解かりますね)。
 相手は強敵オーストラリア。何年か前のドイツのワールド・カップ1次リーグで逆転負けして、私も悔し紛れにこのコラムで、戦略批判の記事を書いた覚えがありますが、そんな因縁の相手です。しかもあの時の主力選手が何人か残っていて、高さと個々の強さで攻め込んでくる戦法です。案の定、前半は高さを生かしたロングボールでいいように攻められました。そこで後半に入って、ザッケローニ監督は、高さのある岩政をセンターバックに入れる選手交代を考えました。しかし、その時点では監督はセンターバックの今野を上げてミッドフィルダ−のアンカーに置く布陣を考えたようです。ところが、今野が拒否したので(詳しいことは解かりませんが、どうも今野が久しぶりのMFに自信が無いと訴えたようです。)、次の策として、左サイドバックの長友を左トップ下に上げ、今野を左サイドバックに廻して、岩政をセンターバックに入れました。必然的に左トップ下にいた岡崎をこの大会の定位置の右トップ下に回し、藤本を交代させました。あの場面、岩政がピッチに入りかけて引っ込み、監督と長友が、プレイ中なのに走りながら話し合ったり(長友はイタリア語が出来る)、ギクシャクとした時間が5分位続いたので、“何してるんだ〜・・モタモタするな!”とイライラさせられましたが、そんな舞台裏だったようです。それにしても監督の指示に対して異議を唱える選手も大した者ですが、選手の意見を聞いて作戦を変えた監督も立派と云うことでしょう。
 しかし、この布陣が結果的には当たりました。岩政の高さと疲労も手伝って、相手のロングボールは精度を欠き、一方、長友の驚異的な走りとテクニックで、何本かサイドからのセンターリングが上げられるようになり、とうとう延長戦で李忠成の絵に描いたような綺麗なボレーシュートが決まったのです。
 すばらしい!監督の采配も、それに答えた選手たちも皆お見事でした。
 蛇足ですが、今大会のMVPに本田圭佑が選ばれましたが、素人見には、少なくともテレビ画面に映る範囲では、献身的に走り回って相手のチャンスを潰し、味方のチャンスを作った長友の方が優勝に貢献したような気がしますが如何でしょう?玄人の観る目は又違うのでしょうか?もちろん本田も頑張っていましたし、別に揶揄する積もりはありません。逆にまだまだ私の眼は素人の域を脱していないと云うことでしょう。(しつこいようですが、長友がイタリアの名門インテル・ミラノに電撃移籍しました。これはこの大会の彼の活躍を玄人が認めてのことだと思います)。
 ところで、あの試合は1月29日(土)の夜中、正確には1月30日(日)の午前0時10分試合開始でした。日曜日、私は例によってゴルフの予定が入っていました。この試合を最後まで観れば、午前2時までは掛かります。ゴルフに間に合うためには、朝飯を抜きにしても最低7時には起きなければなりません。“さあ〜、どうする?!”(ほとんど観る方で結論は出ていましたが・・・)。
 家内は“私は明日予定が無いから、もちろん観ます。貴方は早めにお休みになったら?”と、意地悪を云いながら、しっかり暖房して、みかんなども持ち込んで観戦態勢を整えています。一方、天気予報で、東海地方も日曜日は雪が積もると言っていましたので、“明日は雪でゴルフ場もクローズになりそうだから、夜更かししても大丈夫だろう”と言い訳しながら私も観戦場所を確保しました。
 いつもゴルフの前日は“明日ゴルフが出来るかな?”と天気が心配になるのですが、“雪が積もってゴルフが出来なくても良いヮ”と思ったのは多分今回が初めてのような気がします。しかし、事態は甘く無くて、90分で決着が付かず、延長戦に入りました。この大接戦をここまで観て、今更寝る気にはさらさらなれません。最後まで夫婦共々、興奮して血圧を上げながら観ていましたら、その甲斐合って劇的なフィナーレを飾ってくれました。これで又一段とヒートアップして優勝インタビユーなどを聞いていましたので、時計は既に午前3時を過ぎてしまいました。フト外を見れば雪はまだ降っていません。この様子だとゴルフも有りかもしれない?(友人と約束しているので、ドタキャンは義理を欠く)と慌てて超短時間型の眠剤を飲んで無理矢理寝ました。
 余談ですが、睡眠薬について一言。皆さんの中には、睡眠薬は癖になるので、出来るだけ飲まずに我慢した方が良いと考えている人が多いと思いますが、最近の考え方は、不眠そのものを病気ととらえて、このストレスの多い世の中では悪化させて欝系の病気になる前に治療した方が、即ち睡眠薬を飲んでも眠った方が良いと考えられています。
 最近は睡眠薬も改良され、超短時間型のものから、中間型、メジャー型と種類も多く、一昔前のように、翌朝に残って寝起きが悪く、しかも意識もボーッとして、体がズシッと重い感じのものばかりではありません。又、興奮して寝つきの悪い時(嫌なことがあった日の夜とか、ゴルフの前夜など)は睡眠薬ではありませんが、マイナー・トランキライザー(精神安定剤)も良く効きます。不思議なことにこの薬は昼飲んでも眠くなりません。逆に効きの良い人は風邪薬(ヒスタミン系)でも眠くなりますので気をつけてください。
 ただ妊婦さんには睡眠薬はお勧めしていません。
 さて、案の定、私達の行く予定のゴルフ場は雪も降らず通常通り営業していましたので仕方なく出かけました。流石にこの日は調子が悪くやられてしまいましたが、他の3人も皆サッカーを観ていて3時ごろ就寝だったようですので、言い訳にはなりませんでした。
 言い訳するとすれば眠剤のせいか・・・。(いつまでも女々しいですね!)

 
 
星ヶ丘マタニティ病院 理事長 近藤 東臣  
 
 
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