第122回   「第2回 母と子のメンタルヘルスフォーラム」を
主催した!!
2016年5月20日  
 
   この度、熊本地震による大災害が発生しました。被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
 さて、5月15日日曜日、ウエスティンナゴヤキャッスルホテルで「第2回 母と子のメンタルヘルスフォーラム」が開催されました。この学会は愛知県産婦人科医会が日本産婦人科医会の依頼を受けて主催したもので、“妊産婦のメンタルヘルスケア”に関する課題を討議する全国大会です。
 今や多くの妊婦さんが妊娠うつ状態で、その予備軍も含めればほとんどの妊婦さんが妊娠不安・育児不安を抱えていると云っても過言ではない状況です。そのため最近では我が国においても妊産婦に対して身体のケアだけでなく心のケアが、その後の育児、特に乳幼児虐待などの防止に極めて重要である事が認識されるようになりました。
 妊産婦が精神的に安定した妊娠生活を送り健やかな育児に取り組むためには、最初に妊産婦と接触する産婦人科医、助産師などが、妊婦健診、分娩、産褥期入院期間などを通して、妊産婦の身体だけでは無く心の健康にも着目し心身ともに健全に過ごせるようにケアすることが求められています。しかし、現時点での産婦人科臨床の現場ではその対応はまちまちで、産婦人科で出来ること、精神科と協力しなければならないこと、或いは行政との連携が必要なことなどの基準がまだまだ確立されておりません。
 そこで、この現状を打破すべく、昨年7月に東京で第1回の“母と子のメンタルヘルスフォーラム”が開催され、産婦人科医だけでなく精神科医、小児科医、助産師、保健士、臨床心理士、行政などが参加して妊産婦のメンタルヘルスケアの取り組みについての現状報告、意見交換などがなされました。その席で、第2回の大会を愛知県で開催するよう要請され、大会長を愛知県産婦人科医会会長である私が担当することになりました。
 実はこれは凄いことで、如何に凄いかと云いますと、日本の医学界には大小沢山の学会があり、それぞれに全国大会を開いていますが、大学の教授でも全国大会の会長を担当出来るのは教授期間中に1回あるか無いか位のハードルの高いことだからです。それを教授でもない一臨床医の私が務めるのですからこれは凄いことなのです。
 第1回の東京大会は立ち上げのための特殊なフォーラムでしたので、第2回とは云え、今回が実質的には地方で開催される最初の大会となり、これからの先例となる可能性があります。そのため、この10ヶ月足らずで前例として恥ずかしくないフォーラムの形を作らねばなりません。ですから、大変名誉なことではありますが、冷静になって考えれば“喜んでばかりもいられない”と責任の重大さを痛感しました。
 愛知県産婦人科医会の役員でプロジェクトチームを作り、あれこれ構想を練って今回のテーマを“メンタルヘルスケアの現状と将来への布石”と決め、産婦人科医だけでなく、小児科医、精神科医、助産師、看護師、臨床心理士、行政の方にも参加していただいて一緒に学ぶ会にしたいと考え、それに合った講演形式、講師選びを始めました。テーマに合った講師の先生方に当たった所、幸運にも全員の方が日程も空いていて快く承諾をいただき、最初から幸先の良いスタートとなって“今回の大会は全て上手く行きそうだ”と勝手に気分を高揚させました。
 次は、会場のセッティング、広報、種々の印刷物、出席登録、参加費徴収、宿泊手配など運営上の様々なことを処理していかなければなりません。これだけの規模の学会になると学会エージェントに頼むのが普通ですが、愛知県産婦人科医会の事務局の人たちが“自分たちでやりましょう”と頑張ってくれました。本当に細かいところまで気を配って良くやってくれて、今回のフォーラムの成功の大部分は彼らの献身的な仕事のおかげだと感謝している次第です。大会後の懇親会の席上でも手作りでこの大きな大会が開催されたことを全国から来た人たちに褒めてもらいました。
 余談ですが、手作りのもう一つのメリットは結構高いエージェントに払う費用が浮いたことです。これも大事なことで、最近は製薬会社などの協賛が非常に厳しくなって資金調達が難しくなっているからです。
 一方で段々準備が進んで来て、日時も近づいてくると、果たしてどれ位の人が来てくださるか心配になってきました。準備万端整えて、当日会場がガラガラだったらショックですから・・・。ところが蓋を開けてみたら、事前登録の段階で目標数300名の倍以上の652名の申し込みがありました。それも我々の思惑通り、産婦人科医だけでは無くて色々な職種の人が参加してくれました。
 当日は会場一杯の盛況で、討論も活発に弾み、参加した皆さん方にも喜んでいただき、無事フォーラムを終えることが出来ました。これもこの大会に関わってくださった大勢の方々のおかげだと感謝しております。もしこのコラムを大会の関係の方が読んでくださっているなら、この場を借りて心から御礼申し上げます。有難うございました。
 私としてもほぼ合格点だったと自分なりに満足しています。
やっと肩の荷が下りて、ホッともしていますが、どちらかと云えば今は腑抜け状態です。
 くたびれました・・・。
 
 
星ヶ丘マタニティ病院 理事長 近藤 東臣  
 
 
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