第131回   遂に出生数が100万人を割ってしまった!?
2017年2月20日  
 
   平成28年の推定出生数が981,000人と遂に100万人を割りました。これは戦後初めてで少子化問題に止めを刺すような象徴的な数字です。実はここ数年の減少傾向からして平成27年には100万人を割ると思われていたのですが、何故か27年は逆に2138人増えて100万人を堅持しました。合計特殊出生率も1.45と前年の1.42より少し上がったので、やっと少子化傾向に歯止めが掛かったと云う論評もありましたが、現実は厳しくぬか喜びに終わって100万人割れが1年伸びただけでした。
 一方死亡者数は年々増加し、平成28年も1,296,000人と出生数より315,000人も多いのでその分人口は減少し、現在の推定人口は125,245,000人となりました
 国力はある程度人口に比例しますので、国としては人口を維持したいと考えます。特に生産人口の増加、少なくとも維持が大切ですから、そのためには出生数の増加が必須で減少は致命的です。
フランスや北欧諸国は出生数を増やすために大胆な子育て支援政策を取りました。子供を産めば産むほど家族手当が増えて裕福になると云う仕組みです。その結果、合計特殊出生率が人口増加の目安の2.0を超えてきました。又、ドイツなどのように移民を多勢受け入れることによって人口、特に生産人口を維持している国もあります。
 余談ですが、トランプ米大統領の移民拒否政策に関して、各国首脳が批判したのに対し、日本の安倍首相が言及しないことに対する批判がありますが、日本自体が移民をほとんど受け入れてないのであまり大きな事も云えないだろうと推察します。下手に批判すれば"そう云うおまえの所はどうなのよ?!"と云われてしまいそうですから・・・。
 しかし、人口維持のために"産めよ増やせよ"とあまり煽りすぎても、女性が子供を産む道具のように扱っていると批判を浴びるでしょうし、大量の移民を受け入れても、本国民との間の軋轢とか色々起こるようで人口維持には非常に難しい問題を抱えています。
 さて、ここまでは国家的には人口維持が不可欠と云う前提で話を進めてきましたが、果たして日本は1億2000万人の人口維持が必要なのでしょうか?6000万人になっても国民が豊かに暮らせるような社会にシフトチェンジが出来ないでしょうか?世界第2位の経済大国も中国に抜かれて3位になってしまったことですし、人口の割には国土も狭くて窮屈ですので、この際、視点を変えて発想の転換の必要があるかもしれません。この辺のことは政治家が大いに考えることだと思いますので彼らに任せるとして・・・。

 少子化対策とか国家の戦略とか大げさなことは兎も角、身近の問題として自分の子供を是非育ててください。今は女性でも大抵仕事を持っていて経済的には独立出来るので、"結婚なんて煩わしい。仕事にも支障を来すし、増してや旦那の世話などまっぴらだ。一人暮らしの方が気楽で良い。子どもなんかいなくても友達も一杯いるし寂しくない。"と考えている人が多いかも知れませんが、若い内はそれで良いでしょう。しかし、バリバリの独身キャリアウーマンがある雑誌に"親を看取って、ふと周りを見たら身寄りは誰もいない。配偶者も子供もいない。ここで一気に孤独感が襲ってきた。この寂しさが一生続くかと思うと耐えられない。"と書いていましたが正にその通りだと思います。自分を看取ってくれる若い身内(子供や孫)が居ないと云うことは非情な寂寥感でしょう。そこで急に子供が欲しいと思っても、もう更年期が近い年になっていて、たとえ相手が見つかったとしても中々子作りは難しいと云うことになるかも知れません。
 そんな後悔をしないために、是非若い内に子供を産んでください。子育ては大変ですが、ある時期を過ぎれば頼りになります。
 極端なことを云えば、旦那がめんどうな人はシングルマザーでも良いですから産んでください。唯日本では未だフランスや北欧のように社会的にも、法律的にもシングルマザーに対する土壌が出来ていないので無責任にお勧め出来ないのが残念ですが・・・。
 このコラムで何時も云っているので執こいですが、妊娠・出産適齢期は20代から30代前半までです。お忘れなく!!
 
 
星ヶ丘マタニティ病院 理事長 近藤 東臣  
 
 
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