第156回   未婚時代到来(生涯未婚率増加)!
2019年3月20日  
 
 
 3月の声を聴き、やっと春めいて来たかなと思いましたが、この処また冬のような寒さがぶり返してきました。三寒四温と云いますが、言葉通りに温かくはなってくれないようです。
 一方、花粉の発生は何時もの年より早かったようで、既に花粉症の症状が出だした人が多くなり、病院にもたくさんの患者さんが来院されています。この寒さの中では風邪をひく人もまだいて、街中では風邪と花粉症のマスクが混在しているようです(あなたのマスクはどちらかな?)。
 中でも妊婦さんの花粉症は辛いと同情しますが、服薬に制限もあり充分な治療をしてあげられないのが歯痒いです。

 話は変わって、50才の時点で一度も結婚した経験のない人の割合を示す、生涯未婚率が2015年の国勢調査の結果、男性で23.4%(4人に1人)、女性で17.4%(6人に1人)と急増していると云うことです。
 この話題が友人達との会食で出た時、私は反射的に”拙いだろう?。子孫が居なくなる。種は保たれるのか?大丈夫か?”。少子化に輪を掛けるようなデータでしたので、産婦人科医の習性(?)でつい興奮してしまいましたが、冷静に考えれば合計特殊出生率も1.5前後ですので生涯未婚率もこんなものなのでしょう。
 ちなみに、私が結婚した1970年は男性1.7%、女性3.3%。1990年が夫々5.6%、4.3%でこの年から男性未婚率が逆転し、その後急激に増えていったと云うことです。
 ただ、多くの女性が働いている今、女性の未婚者が増えたのは、この上亭主の面倒まで見るのは勘弁してよと云うことで何となく解りますが、男性の方が未婚率が高いのは何故でしょう?、不甲斐ない気がします。
 我々の世代は結婚するのが当たり前でほとんどの人が一度は結婚した時代でした。私個人はそんなに早くしたいとも思っていませんでしたが、30過ぎて独身でいると欠陥人間のように思われるから早くしろと急かされた思い出があります。当時はそういう価値観でした。
 しかし、今は結婚に対する考え方もかなり変わり結婚適齢期と云う言葉も死語になって、下手に周囲が急かせばハラスメントと云われかねない時代です。
 偶々、3月15日付けの中日新聞、”明日への手紙”と云うコーナーで作家の山崎ナオコーラさんが「未婚時代の結婚」をテーマに”30年後の20代、30代へ”と手紙を送っています。
 その中で今でも結婚について何かしらのプレッシャーを感じていますかと問いかけて、未来は結婚が流行らない、結婚という概念が無くなるような革新的な時代が来るかもしれない。だから、結婚は人生のステップではありませんと結んでいました。
 確かに30年後には生活様式も変り、結婚と云うシステムが無くなる可能性もあります。私もそれはあり得ることだと感じ、それでも良いとは思っています。
 しかし、子孫は残して欲しい。人間社会は永続して欲しいと切望します。
唯その場合、結婚と云う形式が無くても、男女は愛し合い、結ばれて、子供は生まれるでしょうが、どんな形の子育てになるのか不安です。今の日本では未だ婚外児養育の環境が整っていないので、育児が難しく2%位から伸びていませんが、それを整えて、社会全体で育てると云うことになるのでしょうか?。そうなると家庭は無くなって、結局施設で育てるような形になってしまうのかもしれません。それでは親子の愛情とか云った基本的な情操を備えた人間を育てるのは難しいと思います。
 ちょっと、革新的な時代を夢見てみましたが、やっぱり結婚と云う昔からの形式を取らないと子供を産み育てるのは大変な気がしてきました。
 
 
星ヶ丘マタニティ病院 理事長 近藤 東臣  
 
 
▲PageTop  
 
産婦人科・内科・心療内科・小児科・再生医療(歯科口腔外科・形成外科)
医療法人 東恵会 星ヶ丘マタニティ病院
〒464-0026 名古屋市千種区井上町27番地
TEL : 052-782-6211(代表)
Copyright (C) Hoshigaoka Maternity Hospital All Rights Reserved