2019年4月19日
第157回
今年の中日ドラゴンズは期待出来るか?!
 4月1日に新しい元号が”令和”と発表され、しばらくはその話題で日本中が盛り上がりました。私もこのコラムで一言しようと思っていましたが、20日も過ぎては今更感がありますので、今回はスルーして別の機会に触れたいと思います。

 さて、プロ野球も開幕してほぼ3週間が経ちました。各球団が一通り対戦した中で、なんと我中日ドラゴンズが大方の予想を覆して二つも貯金をし、堂々2位の成績を保っています(4月19日現在)。変わったのは監督・コーチだけでほとんど目立った即戦力補強もしていないのに、この成績はあっぱれです。
 自称辛口プロ野球解説者として、今年の中日ドラゴンズを分析してみますと、内野手については高橋にしろ、堂上、福田にしろ元々才能のある選手がやっと花開き、それにビシエド、昨年不調だった京田、新たに阿部、三ツ俣が台頭して、去年と選手は同じですが個々のレベルがかなり上がって強力な布陣になりました。外野手で云えば、大島、平田、内野をはみ出した福田、遠藤、アルモンテは今のところ今一ですが外国人も加わり、こちらもかなり充実しています。打線に関しては他球団に引けを取らない布陣になってきました。
 これらの選手を監督が敢えて先発を固定せずに上手に使っているのが今のところ功を奏していると思います。
 一方投手陣はこれも選手は変わっていませんが、柳、笠原、小笠原など若手先発陣が少しずつ成長し、これに大野、ロメロが加わりローテイションが組めるようになってきました。ローテイションの谷間に吉見、山井、松坂が出て来て勝利投手になれば理想的です。しかし、心配なのがブルペン陣です。調子の良い日悪い日の差が激しく未だ不安定で安心出来ません。過っての浅尾、岩瀬のような勝ちの方程式とまではいかないまでも、もう少し安定させないと長丁場を持ち堪えられないと思います。
 ここ数年間、鳴り物入りで入った金の卵たちが育たないのは監督・コーチの指導の仕方がおかしいのではないかと私は云い続けてきました。
 今年監督・コーチが変わり今までの懲罰的ネガティブ思考から得意を伸ばし、自信を持たせるポジティブ思考になって、やっと彼らの素質が開花してきたような気がします。
 一方で根尾効果もあったと思います。根尾本人が1軍の戦力になるにはもう少し時間がかかるでしょうが、彼が入団したお蔭でキャンプ中のメディアへの露出が例年に比べて極端に増えたため、他の選手もテレビカメラを意識して真面目に練習に取り組んだような気がします。それよりなにより、高卒の新人に負けてたまるかと自尊心に火が付いたのが大きいと思います。
 しかし、多くのドラゴンズフアンも同じだろうと思いますが、私は基本的に事ドラゴンズに関しては悲観主義者ですので、弱点ばかりが気になって、試合経過中に弱気な発言をして周りの人に笑われます。
 例えば、こんなシチュエーション。1アウト1塁3塁。バッター、ビシエド。普通はこれで外野フライでも1点入ると思うでしょうが、私はイヤイヤ最悪彼にはゲッツーがあると心配してしまいます。
 或いは、6回終わって3点リード。先発ピッチャーが交代する。3点もリードして後3回だからもう大丈夫だと周りは云うけれど、私は後ろのピッチャーが安定してないから何時逆転されるかわからないと考えてしまいます。今年はこの私の悲観的な発想が外れることが多いので、その分貯金が出来ているのでしょう。
 私のような熱狂的なドラゴンズファンでも、勝って気分の良い日が半分以上あれば、家族や職員に八つ当たりせずに平穏に日常が過ごせます。私のためにも、周囲の者のためにも、是非この状態が春先の珍事で終わらないように1シーズン続くことを願うばかりです。
 中日ドラゴンズ頑張れ!!