2009年7月17日
第40回
ロータリークラブ会長就任(格好イイ!)
 私が所属している、名古屋和合ロータリークラブの今年度会長に推薦され、7月から私の会長年度がスタートしました。ロータリークラブの年度は7月から翌年の6月迄ですので、今年度は今月からが新スタートです。既に去年の春に会長エレクト(次期会長に選ばれた人と云う意味)に推薦されていましたので、突然と云う訳ではありませんが、でも“愈々始まったぞ”と些か緊張しております。正直云って、会長に推薦された最初の頃は、今年は当クラブが当番の大きなイベントも有りませんし、そんなに大変でもなさそうなので、そこそこに大過なく無難に勤めれば良いと考えていました。ところが、今年の3月、豊川稲荷の豊川閣妙厳寺と云う大寺院で、会長エレクトの為の研修セミナーが開かれ、レクチュアを受けに出かけましたが、そこではガバナー(地区代表者の意)を始め、ガバナー補佐、地区幹事の方々に今年度方針について本当に熱心な指導を受けました。お寺の講堂の異常な寒さも手伝って、その真剣さに身の引き締まる思いがしました。その頃から私もボランティアな仕事とは云え、折角与えられたチャンスをいい加減に過ごしては申し訳ない。この1年間、出来るだけロータリークラブの為に役に立つよう頑張ろうと思い直しました。
皆さん解かり難いと思いますので、ここで少しロータリーの組織について説明します。なぜ豊川まで出かけたかと云いますと、先ず世界の中心に国際ロータリーがあって、その支部として世界中に各地区があります。愛知県は国際ロータリー第2760地区に当たります。そして地区の代表者をガバナーと云います。たまたま今年のガバナーが豊川ロータリークラブのメンバーだったので、豊川で地区研修セミナーが開かれたと云う訳です。尚、この2760地区には81のロータリークラブが所属しています。
余談ですが、皆さん豊川稲荷の本堂の奥をご覧になった事がありますか。何とも凄い所です。この日はレクチュアの後、先ず本堂に上がって、それぞれのロータリーの次年度の成功を祈願してご祈祷を受けました。しかもご丁寧に81ロータリーの名前を一々呼んでいただけたので、それはとても有り難い事でしたが、時間も掛かり、我々の座っている本堂の後ろ側は、素通しで寒風が吹き込み、何分寒い日でしたので、その寒さは尋常なものではありませんでした。その後、一般では入れない本堂の裏を案内されました。結構広く大勢の仏様が祭ってあって、一々賽銭箱が置いてあります。初めは唯お参りするだけではご利益も少なかろうとお賽銭を入れていましたが、その数のあまりの多さに、終わりの方は百円玉も十円玉も無くなって、唯手を合わせるのみになってしまいました。流石、商売の神様と感心しました。感心ついでに云うと、妙厳寺と云うお寺は本当に大きなお寺です。100人以上の会議が出来る大広間が幾つもあり、分科会用の中小部屋も沢山ありました。昼食はお寺の精進料理を頂きました。おそらくこのお寺の最高級精進料理だったと思いますが、結構品数も豊富で、しかも100人分以上の食器が朱塗りのお膳付で揃っていたのにもびっくりしました。但し、法主さまのお説教付でした・・・。(これも結構長かった)
話を戻して、“さてそれでは、今年の和合ロータリーの方針は・・・”といきたい所ですが、理事長コラム愛読者の皆さんには直接関係無い事ですし、興味も無いでしょうから省略しますが、真面目にやる気になった私の今年度方針については、既に7月1日(水曜日)にあった第1回例会の卓話(スピーチの事)で熱っぽく話しました。例会では冒頭に5分間の会長挨拶をするのが恒例となっており、既に2回済ませましたが、これから毎回エスプリの利いた話題を見つけて話すのが一番の苦痛になりそうです。尚弁解になりますが、実は和合ロータリーの例会は毎週水曜日の午後12時半から開かれます。昨年から会長エレクトになって忙しくなり、早く出かけなければなりませんので、水曜日は外来診察を外してもらっています。私のフアンの皆さんが、もしいらしたらご迷惑をお掛けしていますが、出来れば水曜日以外に来院して下さい(そんな人いないか?)。
  さて、1905年に米国のシカゴで『超我の奉仕』と云う崇高な理念の下に発祥したロータリークラブも、100年の歳月を経て、今、中だるみの状態になっています。昔は企業人の憧れとして、入会希望者が殺到し、クラブ数もどんどん増え、会員も増加の一途でしたが、最近は入会希望者が減り、会員増強に四苦八苦しています。いつまでも旧態依然と伝統を押し付けるばかりではなく、現代にマッチした変革を図らないと新しい世代に受け入れられなくなりそうです。例えば、ロータリー用語についてもそうですが、皆さんもお気付の様に、ロータリーには一般では馴染みの薄い言葉がよく出てきます。今回のコラムだけでも、注釈を付けないと解かりずらい言葉が幾つか出てきました。例えば“会長エレクト”これは“次年度会長予定者”と云えば解かり易く平明ですが、わざわざ原語を残して解かり難く気取っています。同じ様なのが“ガバナー”一般的には“知事”と云う意味で使われますが、ここでは“総督”あるいは“長官”と云った意味で使っています。そもそも原語もこの様に古臭く格式ばっています。それから“卓話”これは“テーブル・スピーチ”の事ですが、こんな言葉は広辞苑にも出てきません。全くの造語です。もう一つ“超我の奉仕”の“超我”これも広辞苑に出てきません。ついでに、『ロータリーの綱領』と云うロータリーの目的を示した文章があるのですが、これも表題の“The Object of Rotary”を“ロータリーの目的”と訳せば解かり易いのに“綱領”と云う難しい古い言葉を使っています。本文に至っては全く難解で理解に苦しみます。原文を見れば理解出来るかと思いましたが、原文も同じ様なものでした。多分、最初の草稿が1906年ですので、原文も古臭いでしょうし、和訳も1910年代ですから、古い感覚の訳語と云う事になったとは思います。しかし、格式ばると云うか、権威主義的なものを感じて、外から見れば独善的で、嫌味な感すらして共感が持てないだろうと思います。この辺は、多いに改善しないとロータリーがこれからの社会に受け入れられなくなるのではないかと、“ガバナー”でも無いのにロータリーの将来を心配しています。