2023年12月20日
第213回
Withコロナと病院
 最近、街はやっとクリスマスモードになってきました。しかし、個人的にはあまり師走で慌ただしいと云う感じはしません。それどころか気温も冬と言った寒さでは無く、コートも持っては出ますが、着ないで帰ることが多く、やはり、地球温暖化が進んでいるのだと実感していました。しかし、この2~3日急に冷え込んできて、寒がりの私には堪えますが、でも冬はこの方が冬らしくて自然だと思います。皆さんは如何お感じでしょう。

 病院は今年1年かなり大変な年でした。新型コロナが5類感染症に格下げ(?)されて、Withコロナとかでコロナと共存しましょうと言うことになりました。
 最初は世間も戸惑いがあったようでしたが、今やコロナ前と変わらない状態に復活しました。
 スポーツ観戦は声出し応援OKとなり、無観客だった頃の反動か競技場は何処も満員です。あの中日ドベゴンズでさえ結構お客さんが入っていました(これで慢心してもらっては困りますが)。
 旅行も制限なしで日本人だけでなくインバウンドも解禁で大賑わいです。観光名所では、コロナ前より混雑して超過密接触な所もあるようです。
 飲食店も最初は席数を減らして間隔を空けていたようでしたが、今や居酒屋などは膝すり合わせてと云う感じです。私のロータリーの例会でも、初期は大きな丸テーブルに4人掛けでしたが、今は8人掛けに戻りました。

 しかし、病院はそうはいきません。世間のように一気に元に戻して、院内感染が蔓延しクラスターが起これば大変です。ところが新型コロナが5類になったために来院されたら当院のようなコロナ指定病院でなくても診なければなりません。正直言ってそこが悩ましいところでした。
 院内だけコロナ感染対策を続けていても、来院される患者さんは普通に生活されている方ですし、もっと言えば当院の職員も家に帰れば一般の人と同じレベルになりますので、果たして効果があるのかそれも疑問でした。
 実際に発熱者の中にはコロナの患者さんも何人かいました。妊婦さんにも罹った方は見えましたが、結果として院内感染を起こさずに無事にこの1年を過ごすことが出来たのは、それなりの効果が出たのだと職員の努力に感謝しています。
 一方で、入院の面会制限とか、外来の付き添い制限とか規制も段階的に解除して、冬には発熱外来のテントでの診察もなくなりました。これは夏は暑かったし今は寒いし、患者さんも大変ですが、医者やスタッフも大変でした。一人の患者さんのために一々出向いて予診を取り、診察し、また戻って処方箋を出して渡す。婦人科はあまりありませんでしたが、内科や小児科は結構な数でしたので、内科や小児科の先生やスタッフに申し訳ないと何時も思っていましたので、閉鎖してホッとしています。
 このように段階的にコロナ前に戻してはきましたが、でも病院としてはWithコロナとは言え中途半端な1年でした。
 来年は病院も出来るだけ早く世間並みにコロナ前の状態に戻して、平常診療で地域に貢献出来るようにしたいと思います。
 皆さんのご支援をよろしくお願いします。