2020年9月18日
第174回
大坂なおみ選手 快挙!!
 大坂なおみ選手が全米オープンテニスで2度目の優勝を飾りました。コロナ過で暗いニュースが多い中、久しぶりの嬉しい出来事です。しかも2018年に次いで2度目の復活優勝です。
 最初の優勝の時は彗星のごとく現れてアレヨアレヨと云う間に強豪をなぎ倒して優勝してしまいました。続いて全豪オープンも優勝しイケイケでしたが、それから壁に突き当たり、精神面の未熟を云々されていました。しかし、今回見事に克服しました。
 私は育ててくれたサーシャコーチを解任して(理由は色々取りざたされていますが・・・)その後コーチがコロコロ変わったのが原因ではないかと考えていました。多分、彼女も多少天狗になって厳しいコーチ陣がうさん臭くなってきたのだろうと思います。
 それが今年フィセッテコーチを迎えて転機が来たように思います。彼はそれこそ今回決勝戦の相手のアザレンカ選手を世界1位に育てた名コーチで相手のことも良く解っていたことでしょう。もう一人フィジカルトレィナ―の中村豊さんを加えたことも良かったようで、肉体的にも精神的にもかなり鍛えられたそうです。
 この”チームなおみ”はロサンゼルス郊外で世界屈指の高級住宅街ビバリーヒルズにある、歌手ニック・ジョナスの豪邸を買い取って、みんなで共同生活をしているということです。もちろん屋敷内にテニスコートもトレーニング施設もあって、特にコロナ過で外出もし難い中ではお互いのコミュニケーションも取りやすく、最適の環境で着々と準備が進められたと云うことです。
 さすが女子アスリートとして歴代最高の年収約40億2千万円の高給取りだから出来ることでしょうが、やることが桁違いですね。
 その成果が実って、決勝戦では第1セット1-6と一方的にやられ、以前ならそのまま押しつぶされてしまうところを今回は見事に第2セットから切り替えて精神的に立ち直り、体力的にも最後の一歩まで走りぬいて激闘を制しました。

 全米オープンの前哨戦のウエスタン&サザンオープンで”アスリートである前に私は一人の黒人女性だ”と人種差別に抗議する発言をしました。もちろん、メディアが取り上げて彼女の勇気ある行動に賛辞を示しましたが、彼女のような著名人が抗議活動することは、社会的な反響が大きく、多くの人の共感を得る反面、極右の人達の反感を買う可能性もあります。身の危険も感じることにもなりますので、その勇気に私は改めて感動しました。
 大会中に差別事件が起こって彼女が準決勝を抗議の棄権をするとコメントすると大会主催者も賛同して日程を1日ずらして対応したのにも驚きました。普通はそこまではしないでしょう。
 全米オープンでは人種差別の犠牲者たちの名前をプリントしたマスクを着用してコートに出ました。決勝戦までの7枚を用意したそうですがみごとに全部披露できました。この点についてインタビュアーが”マスクで何を訴えたかったか”と聞いたのに対して”あなたが受け取ったメッセージは何でしたか”と質問し返していたのは聡明な彼女らしく愉快でした。
それにしても、スポーツの大会でこのような活動が好意的に扱われるのを見て、世の中は変わって来たなと実感しました。一昔前では考えられないことです。

 ところで、大阪なおみ選手の国籍問題は未だ決まってないのでしょうか。東京オリンピックまでには決めると云った記事がありました。私はとっくに日本国籍になっていると思っていたのですが・・・。でも全米オープンの決勝戦の選手紹介では”naomi ohsaka from japan”と云っていました。

 以上如何にも試合の実況を見ての感想のように書きましたが、実はケチってWOWOWに入っていないので実況は一度も見ていません。40億の話の後では何ともミミッチィ気がします。お恥ずかしい・・・。