妊娠してからの不安、産後の抑うつ気分、更年期の自律神経症状、過敏性腸症候群などの心身症の診察、治療を行っています。
当院では自律訓練法、バイオフィードバック療法などの心身医学的治療、公認心理師によるカウンセリングを保健医療で受けることができます。
トラウマケアとして注目されているEMDR療法は自費診療で受けることも可能です。
内科の知識・技術を習熟し、さらに心療内科専門医資格をもつ医師と公認心理師が高度できめ細かな診療をします。
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必ずお電話にて事前にご予約ください。
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平日(月曜~金曜)
12:15~13:00
産後の抑うつ気分
産後2~4日目になると、涙もろくなる、情緒が不安定になって悲しくなる、あるいは気分が落ちこむことがあります。
数時間から数日続く軽い気分変調で「マタニティブルー」と言います。出産による女性ホルモンの急激な変化が関係していて、出産後の過半数にみられる妊娠中のつわりと同様に普通にみられる気分の変調ともいえます。
責任感が強い方がなりやすいとも言われています。
多くは一時的なもので心配はいりませんが、時に育児ノイローゼに移行することがあります。
その場合は産科医師と一緒に心のケアを心療内科医が引き受けます。病室に伺いますので、つらい気持ちや育児に対する不安を相談して下さい。
産後数週間~数ヶ月以内に、気分が沈む、周囲に対する興味や喜びが感じられないなどの抑うつ症状や育児・授乳が上手くいかない時に自分を過剰に責めたり、自分は価値のない人間だと感じる場合があります。この状態が2週間以上続く場合は「産後の抑うつ気分:産後うつ病」の可能性があります。
早期に診断して適切な治療をすることが大切です。産後の1ヶ月検診時に婦人科医からの紹介で早期に治療ができるシステムがあることも当院の特徴です。
日本心身医学会では「心身症とは身体疾患の中で、その発症や経過に心理社会的な因子が密接に関与。
器質的ないし機能的障害がみとめられる病態をいう。
神経症やうつ病など他の精神障害にともなう身体症状は除外する。」と定義しています。
精神疾患ではなく、身体疾患ですので、適切な治療を提供できる診療科は精神科ではなく心療内科です。代表的な心身症として、過敏性腸症候群、機能性ディスペプシア(神経性胃炎)、月経不順、高血圧、頭痛などがあります。
例えば子育てに奮闘していてもなかなか思うようにお子さんがやる気になってくれない、姑からはそれとなくプレッシャーをかけられるが口答えができない状況で頭痛が酷くなる場合があります。
「頭が痛い」状況で、実際に気分の落ち込みではなく頭痛という身体疾患が生じてしまいます。
市販の痛み止めでもすっきりしないこともあります。
痛みの原因となっているストレスへの対応法、性格へのちょっとした気づきを促すことを心療内科では行います。時に、心へも効く適切なお薬を使う、リラックスの方法を習得していただくことになります。
「太ったね」と大切な人から指摘されたことがきっかけで極端なダイエットをする女性が少なくありません。
痩せすぎて生理がなくなっても、体重が100gでも増えると怖いという周囲には理解しにくい状態に陥った場合「拒食症」と言えます。
本人は正常と思っていることがほとんどで、親、学校の指示で受診します。
不整脈や感染症で死んでしまうこともある怖い病気です。古くは「思春期やせ症」と呼ばれていましたが、現在では小学生から出産後まで幅広い年齢層にみられ爆発的に増加している病気です。
専門的な治療が必要にも関わらず、治療できる診療機関は急速に減っています。
一方で、食べ出すと止まらない、食べ過ぎて太ることが怖くて嘔吐をする、下剤を大量に飲むなどの問題行動がみられる「過食症」も増加しています。この「拒食症」と「過食症」をあわせて「摂食障害」と言います。治療法は異なりますが、自分でどのように食べたらよいかわからなくなり、家族もどのように接したらよいか困る場合がほとんどです。当院では以下の条件をご了解いただけましたら、経験豊かな心療内科専門医が外来治療を行っております。
- BMIが17.0以上であること
- 新規の患者様の入院は原則できないこと
- 外来受診中でもBMIが17.0未満になる場合は、設備の整った大学病院等に紹介させていただくこと