2007年11月20日
第20回
中日ドラゴンズ53年ぶり日本一おめでとう!!(でも注文も色々あり!)
先ずは中日ドラゴンズ53年ぶり日本一おめでとう!
しかしレギュラーシーズンで優勝出来ずに日本一と云うのがやや釈然としませんが、まあ新しいシステムを上手に活用して勝ち得たことですから、作戦勝ちと考えますか。レギュラーシーズンの最後の方では無理な選手起用をしないで凌ぎ、取りあえず2位を確保して余力を残し、レギュラーシーズンで一杯一杯になった阪神、巨人をクライマックスシリーズで一気に倒して突っ走り、その勢いで日本シリーズも勝って仕舞おうと言う落合監督の遠謀深慮だったと納得しましょう。でもせっかくマジックまで付いたのだから、無理してでもリーグ優勝したかったと思います。その結果精根尽きて巨人のように日本シリーズに出られなかったとしても、そこには精一杯戦って敗れた敗者の美学を感じますが、そんな私は古い人間なのでしょうか。
さて、日本一を決めた日本シリーズの第5戦で、8回までパーフェクトの快投をしていた山井投手を交代させた落合采配について、賛否両論が入り乱れ、喧々諤々とマスコミだけでなく、巷でも未だに過激に討論されています。ここで私の意見を述べさせていただくなら、代えるべきではなかったと思います。日本シリーズでパーフェクト試合などと云う快挙は、滅多に出来ることではありません。もし達成していたら、彼の投手としての価値は今と比べ物にならない位高い評価を得る事になったでしょう。プロの選手ですから、直接来年からの年俸査定にも反映されたでしょうし、引退後の進退にも大いに影響することになったでしょう。個人記録かフォア・ザ・チームか微妙な面もありますが、プロスポーツは記録が優先されて良いと私は思います。あの場面一番無難な采配は、山井続投。そのままパーフェクト達成なら万々歳。もしヒットでも打たれたら、そこで岩瀬に投手交代。その結果、押さえて勝てば“さすが岩瀬”と云うことでめでたし、めでたし。もし打たれても、“抑えの絶対的エース岩瀬が打たれたのだから仕方がない”で済んだでしょう。個人記録にとらわれて9回の頭から岩瀬を投入しなかった落合監督の采配がおかしい、とクレームが付く事はなかっただろうと思います。しかし見方を変えればあの場面で、あえて大方の批判を承知の上で、岩瀬に交代させた落合監督の決断、度胸も凄いものがあると感嘆させられます。結果が良かったから、まだ賛否両論で済んでいますが、もし岩瀬が打たれて負けたりしていたら、非難ごうごうで名古屋に居られなかったかもしれません。落合監督にも勇気がいりましたが、なんと云ってもあの場面一番緊張し、辛い思いをしたのは岩瀬投手だったでしょう。普通の1対0の最終回の押さえとは訳が違います。日本シリーズの優勝決定戦、しかもパーフェクトピッチングをしている投手に代わって抑えなければいけない。“もし打たれたら、負けたら”等と考えたらとてもまともなピッチングなど出来る筈がありません。そんな異常な状況の中で3者凡退に抑えた岩瀬の技術力と、それにも増して精神力の強さには、ただただ感服する思いで頭が下がります。この問題に関しては、ドラゴンズが勝ったので結果オーライと云う事で、いずれ終息する事になると思います。山井投手には気の毒ですが、記録には残らなかったが記憶に残ったと云う事で許してもらいましょう。
最後に落合監督。冷静沈着も良いけれど、日本一になったのだから、もう少し感情に出してみんなと一緒に騒ぎましょう。我々は監督や選手と共に、素直に日本一を喜びたいと望んでいますのでよろしく!
それからもう一つ、福留選手のFAに関して、我関せずを通していますが、ほんとに現場が欲しい選手なら、監督としてもっとフロントや本人に働きかけても良いのではないでしょうか。福留は是非残す選手だと私は思います。