2020年1月20日
第166回
世代交代の時期が来た?!
 愛読者の皆様。遅ればせながら新年明けましておめでとうございます。
日本では今年が令和最初のお正月、しかもオリンピックイヤーと云うことで、例年のお正月より一層お祝いムードに満ち溢れ華やいだ雰囲気の新年を迎えました。
 しかし、世界的には、新年早々から平和の均衡が崩れるような一触即発の事態があちこちに発生し多難な幕開けとなりました。
 日本だけが、それ!オリンピックだ、やれ!カジノ誘致だ、あるいは桜を観る会がどうのこうのとか、平和ボケのような呑気なことを云っている場合ではない気もします。

 さて、一年の計は元旦にありと云う訳で皆様はすでに今年の目標を立てられたことと思いますが、当院も今年一年の計、目標を立てました。
 毎年恒例の病院新年会の挨拶で私は"ハードは整えた。今年はそこに魂を入れてソフトを確立する年だ。それには皆さん力が必要だ。職員一人一人がワンチームとなって、安全でしかも快適な医療が遂行できるよう努力して欲しい。"と云う趣旨の話をしました。去年、半年以上をかけて建物のリニュウアル、電子カルテ、レセプトシステム、会計システムなどの刷新を行いましたが、それらを的確に運用するための基本概念を示した訳です。これに対し院長がかなり具体的に目標設定を説明してくれました。
 理事長が夢や基本方針を語り、院長が具体案を示す。理想的役割分担だと悦に入っていたのですが、その後の各部科長挨拶でもっと私の胸を打つ事態となりました。
 各々が今年の抱負、目標を語ったのですが、それが例年になく前向き、肯定的で意欲に満ちた発言でした。全員、基本的にはハードは整った、今年は如何にそれをソフトで生かすかと云う内容でしたが、色々なエピソードを交えながら、それぞれの部署の特徴を生かして充実させると具体的に話してくれました。そして、私が特に感動したのは、いくら病室が綺麗になっても診察室が明るくなっても、最新鋭の会計システムや電子カルテが入っても人の真心には敵わない。最後は人だと異口同音に云っていたことでした。ホスピタリティの神髄を解るまでに育ってくれたと感激しました。メモを見ながらかなり長めに話した人が多かったので、通り一遍ではなくて、事前に今年のやる気の抱負を考えていてくれたようで嬉しかったです。
 昨年の後半は、新しい電子カルテで神経を使ったり、工事で診察室が移動したり、喧しかったり、かなり皆さんギクシャクしていたので、モチベーションが下がっているのではないかと心配していましたが、心機一転やる気になっていてくれたのだと安堵しました。
 その一方で、そろそろ世代交代の時期になって来たなとも感じました。今まで中心的に働いていた人たちが高齢になり、片方で若い人たちが育ってきました(年も取ってきました)ので、彼らに役職をバトンタッチしていくスタートの年になるのかなと予測しています。数年かけてスムーズに世代交代が出来て、新進気鋭の者たちで最新の医療が継続出来れば理想です。
 私も今年80才。傘寿になります。しかし、未だ元気です。体力は少し落ちましたが、気力は充分あります。ボケてもいないので、医者を引退したら、全く別な仕事を起業してみたいなと考えています。自己満足と云われるかも知れませんが、医療や福祉とは別の世界で世のため他人のためになるような仕事をもう少し続けたいと云う想いです。
 早速ロータリーの若手に相談してみよう!!。年寄りの冷や水だと無視されるかな?